タロットカードの大アルカナ2番である、「女教皇(The High Priestess)」の基本的な意味と正位置や逆位置の場合の意味を解説いたします。
是非タロット占いをするときの参考にしてください。
関連:【大アルカナ1番】 魔術師(TheMagician)の基本的な意味と正位置 ・逆位置
目次
- 1 【大アルカナ2番】女教皇(The High Priestess)の基本的な意味
- 2 正位置の女教皇(The High Priestess)の意味
- 3 逆位置の女教皇(The High Priestess)の意味
- 4 正位置の女教皇(The High Priestess)の恋愛運
- 5 逆位置の女教皇(The High Priestess)の恋愛運
- 6 正位置の女教皇(The High Priestess)の仕事運
- 7 逆位置の女教皇(The High Priestess)の仕事運
- 8 正位置の女教皇(The High Priestess)の金運
- 9 逆位置の女教皇(The High Priestess)の金運
- 10 最後に
【大アルカナ2番】女教皇(The High Priestess)の基本的な意味
女教皇は大アルカナの2番目のカードです。日本語では女祭司長・高位女神官・高位女性聖職者とも呼ばれています。
絵柄を見ると、青い装束をまとった女性や背景の空や海と、「青」の印象の強いカードです。
青装束の女性は、「聖母マリア」を彷彿させます。
青色は、冷たい水や空の大気を連想させ、「静寂・冷静さ」と結び付けられます。
女教皇が冠っている冠の突起と左足の「月」は女神を象徴する「三日月」です。
冠の三日月は「牡牛の角」で円形の部分は「太陽の円盤」として描かれています。
黒い柱にある「B」の文字は「Boaz(ボアズ)」で闇を表し、白い柱にある「J」の文字は「Jachin(ヤヒン)」で光を表しています。
エルサレム神殿にあったとされている同名の柱に由来されています。
この2本の柱は門柱をかたどり、女教皇が守る入り口からその先には特定の聖域が広がっていることを暗示し、現在と過去の境目ともいわれています。
更に、対立しているように見える2本の柱は、「対立する二つの質が合わさることで、調和を迎える」という意味もあります。
それは、物事の側面からだけではなく、プラスやマイナスなど両方の面から見ることで本当の姿が見えることを暗示しています。
その間にある垂れ幕は「ザクロの果実」が描かれていて、女性の象徴とされています。
女教皇の胸の十字架は「純粋」であることを示しています。
女教皇が持つ書物には「TORA(トーラ)」と書かれており、高い知識や論理的に物事を判断することを示しています。
この書物が、ベールで半分隠れているということは、「宇宙の真理は、人間には容易に理解できない」ということを意味しています。
この絵柄を見ると、「すべての事柄には二元性があるが、その二元性があってこそ直観やインスピレーションが正しく降りてくる。」という意味があります。
女教皇は2のカード番号を持っています。
それは、1番の魔術師から生み出されたものを、正しい知恵と理性で操ることを意味しています。
魔術師により創造されたとき、必ず「光と闇」あるいは「陽と陰」の一対で生み出されます。
女教皇は、光や闇などの二元性とそこから生み出される「その対立に影響されるかもしれない」という、緊張をうまく操り、乗り越える人の良識や知恵を表しています。
女教皇は「学ぶ」人です。
ただし、自分の知的好奇心を満たすためだけに学ぶのではなく、「世の中に役立てるために学ぶ」ということをカードは教えてくれます。
学んだことが実践できた時に、学びは生きてきます。
良識を持って理性的に行動しましょう。
正位置の女教皇(The High Priestess)の意味
正位置の女教皇(The High Priestess)は、直観や神秘的、真面目・聡明・純粋という意味があります。
知識や意識よりも、直観に耳を傾けるときであることを意味しています。
自分の心を見つめて、潜在意識を集中しているときです。
行動を起こす前に、自分の内面を冷静に見つめるように告げています。
なりより「直観的な行動とは閃きであり、感情に任せた行動とは違う」ことを心に留め置いてください。
感情的に動くと、自分のチャンスを逃してしまう可能性が高くなります。
真実を見極める力が長けていますので、本能や直観・本当の感情を信じてください。
感情に任せ、急いで物事を運ぼうとせず、今は時を待つときです。
決断を焦らないでください。機が熟すのを待ちましょう。
行動を起こす時期ではなく、良い方向にいくための準備の期間と言えるでしょう。
逆位置の女教皇(The High Priestess)の意味
逆位置の女教皇(The High Priestess)の意味は、望ましくない注意・神経質・独善的・浅はか・直感の抑制など、直感に耳を傾けることが難しい状態にあることを意味しています。
それは、思い込みや偏見に捕らわれ、自信を持てずに思い通りに進めない状態にあると暗示しています。
精神的に不安定でストレスを感じやすい時期のため、周りとの協調性もうまくいかず、トラブルに発展する可能性があります。
心にかなりの負担がかかっている状態でしょう。
そのため、自信も失われネガティブでマイナス思考に陥り、うまくいかない理由を探している状態に陥ってしまいます。
周りの状況が見えず、自己中心的に陥り、合理的なアプローチはうまく機能できません。
周囲が混乱しており、あなたの行動も逆効果になりかねません。
何かがあなたの直観に従うように伝えていますが、あなたにその呼びかけが聞こえない状態にあります。
ですが、自分自身の中の声に耳をすましてください。
自問自答を繰り返すことで、あなたや周囲の人々、または環境がよい方向に開ける可能性があります。
まずは、生活などの見直しを行いましょう。
自分がリラックスできる方法を行い、精神を安定に保つことを心がけていくことが大切です。
神経質にならず、物事を深く考え込まないように心がけましょう。
必要な知識や知恵をすでに持っています。自分を信じてください。
正位置の女教皇(The High Priestess)の恋愛運
恋愛運で正位置の女教皇が出た場合は、知性の高い女性が何かの問題にかかわっていると解釈できます。
女教皇は知性に優れていますが、「静のカード」であるため行動力に欠ける面があります。
まずは頭で考えることを優先する傾向があり、そのため恋愛が進展することにはかなりの時間がかかることを暗示しています。
そして肉体的なことよりも、精神的なものの方を重要視するでしょう。
女教皇は「聖職者」という立場もあるため、独身やプラトニックな恋愛を表すこともあります。
恋愛は知的なものが多く、ドロドロとした恋愛とは無縁かもしれません。
冷静な判断力や直観力に優れているためか、もしくは思慮深さのためか、なかなか相手との距離が縮まらない状態に陥ることが多くなります。
ですが、ゆっくりとお互いを理解し合い、絆を強くしていく恋愛ができるでしょう。
相手が居なくて出会いを待っている場合は、近い未来に良い出会いがある暗示です。
ただし、心の中で「ひとりのままでいたい」という願いがある場合は、女教皇は「聖職者」ということから「プラトニック」な意味を含んでいる場合もあります。
もしもその場合は、婚期はまだ先になるかもしれません。
結婚の場合は、とても良い暗示です。
心は落ち着いていて、理性的に物事を判断することができます。
冷静な判断で、準備もしっかり整えていくことができる暗示です。
逆位置の女教皇(The High Priestess)の恋愛運
恋愛運で逆位置の女教皇は、理性的であるため「冷たい人」と思われることも少なくありません。
頭脳明晰な反面、考えすぎて頑固になり、物事や周囲との関係に対して割り切り過ぎると周囲から誤解されてしまうこともあります。
自分の知識の高さにうぬぼれてしまい、高飛車になり、心のゆとりもなくなり、思考の世界が狭くなり、直観力もさえず、思い込みから誤解を生んでしまい、批判的になってしまいます。
そのため、なかなか良い縁に恵まれず、晩婚になってしまう暗示があります。
相手が居る場合も、うまくいっている状態なのに、素直になれず疑心暗鬼に陥り、自分の殻に閉じこもり、自分で悪い状況に陥る恐れもあります。
出会いを探している場合は、理性が先走りし過ぎていて相手を受け入れる準備ができていないと暗示されます。
寛容の気持ちで、優しさや妥協も必要であると告げています。
結婚の場合は、視野が狭くなっていて大切なものが見えていない、冷静な判断が出来ていないことを表しています。
人の意見を素直に聞き、自分の考えを譲歩できる心のゆとりが持てるまで、結婚は待った方がいいでしょう。
正位置の女教皇(The High Priestess)の仕事運
仕事運で正位置の女教皇が出た場合は、冷静に物事を判断することが良い方向に進むことになります。
直観力が優れているため、素早い状況判断や正確な見通しを立てる事ができます。
良い案が出ても、「すぐに実行する」ではなく、その案を実現させるために、どのように進めていくかをよく考え、計画をしっかり立ててから、実行することがうまく行くという暗示です。
そのため、人のサポート役が向いていると考えられます。
全体を見渡せる立場は、あなたの能力を発揮することができます。
進展に時間がかかりますが、焦らずに進めましょう。
今までの経験や知識が役に立ち、あなたを助けてくれます。
逆位置の女教皇(The High Priestess)の仕事運
仕事運で逆位置の女教皇が出た場合は、計画通りに進まない可能性があることを暗示しています。
計画通りに進まない原因は、思いついたまま実行してしまい失敗してしまったりなどの準備不足だったりします。
もしくは、自分の知識におぼれ「傲慢」になってしまい、努力が不足しているなど、うわべだけの知識で中身が伴っていないなども考えられます。
基本的に真面目なので、どんな状況でも精一杯取り組んでしまうため、ストレスを溜め込みやすくなります。
仕事もはかどらない状況になってしまいますが、計画に固執しすぎて、違う視点から計画を見る柔軟さが足りません。
そのため、心の余裕がなくなり周囲に感情をぶつけてしまうという可能性もあります。
緊張状態が続く仕事や細かい作業の続く仕事は、避けた方が良いでしょう。
疲れを感じた時は、ゆっくり休みましょう。
周囲に対する優しい感情を取り戻すためには休むことも必要です。
むやみやたらに計画を推し進めようとせず、立ち止まって計画を立て直したり、もう一度学び直すことを始めれば、少しずつ状況は良くなってきます。
正位置の女教皇(The High Priestess)の金運
金運で正位置の女教皇が出た場合は、知性や理性により正しくお金を使えるという暗示です。
全体的に金運が上向いています。冷静に行動することで金運を得ることができるかもしれません。
直観力や洞察力も優れているので、ギャンブルも成功する可能性があります。
ですが、散財の可能性があるような出費はなるべく控えて、貯蓄などをしましょう。
自分のスキルや能力を伸ばすための投資は惜しまない方がいいです。
知識はあなたの財産になります。
逆位置の女教皇(The High Priestess)の金運
金運で逆位置の女教皇が出た場合は、深く考えずにお金を使ってしまう可能性があります。
ストレスを発散するための買い物が多くなってしまうかもしれません。
ですが、それは根本的な解決にはなりません。
必要な買い物かどうかを、よく考えましょう。
感情をコントロールして、冷静に自己管理をきちんとしましょう。
最後に
タロットカードの大アルカナの2番のカード「女教皇(The High Priestess)」の基本的な意味と正位置・逆位置について解説しました。
女教皇は「頭脳明晰で冷静沈着で愛情深い女性」のカードです。
周囲を見渡し、周りの人のために動くことで「学び」が生きてきます。
知識の高さから自己中心的になりがちですが、周囲の人たちを助ける(愛情)ことで、自分自身も成長できます。
今の世の中、ストレスを感じない日は無いでしょう。ですが、ストレスは自分自身の視野を狭めてしまいます。
疲れたらゆっくり休むことを心がけていきましょう。
関連:【大アルカナ18番】月(The Moon)の基本的な意味と正位置・逆位置